誰も悪くない。

誰も悪くない。

こんにちは。さきちです。

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私の生きている世界の話です。

もしかしたら、

インナーチャイルドをどんなに癒しても

なかなか立ち直れないというか

納得感がない人がいるかもしれない。

それは大人になった自分に対して

論理的に説明できる理屈がなかったからなのかも、と思った。

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私が子どもに対して

必要以上に厳しくしてしまう場面があるのはなぜか。

特に長女。

もちろん自分が幼かった頃の自分を投影してるのはなんとなくわかっていた。

でも愛する娘に対して時に傷つける言動をしてしまうのはなぜか?

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それはね、大人になるまでに

内的自己(こうしたいという素直な自分)と

外的自己(社会的な自分、あとで獲得するもの)というバランスがうまく取れなかったから。

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内的自己の抑圧が強すぎて(それは私の性格とか両親との相性とかいろんなものが影響してる)、

本質的な自分を

社会的な自分が覆い隠してしまったから。

幼い頃に仮面が素顔に張り付いた。

気付けば仮面が取れなくなった。

そのまんま、

内的自己を癒すことなくここまできてしまったから。

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娘にそれを投影して、

自分ができなかったことを娘がしていることに、

娘が子どもらしく振る舞えていることに、

ある種の嫉妬があったこと。

祖父母がいて、娘たちが愛されていることに

ある種の寂しさを抱いていたこと。

苦しかった。

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それは…

私の中にある内的自己が

小さくなって泣いていたからなのかもしれない。

私は確かにインナーチャイルドを癒したはずなのに

完全には癒しきれていなかった。

その幼い頃の確かな怒りが、

娘たちに向いていたのかもしれない。

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だけれども私は

今日、何かが弾けた。

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娘は

私とも、私の小さな頃とも、

比べる対象ではない。

私とは別の存在であり、

尊ばれ、愛され、彼女らしく生きる資格を持つものである。

彼女は私以上に天真爛漫で

私ともちろん似たところは

外見にも内面にもあるけれど

確かにそれは似て非なるものであって

私は

自分とは切り離して見なければならない。

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彼女は彼女の好きなものを

好きなように追いかけて

笑って、愛されて

育っていってほしい。

心からそう思う。

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彼女の素直さが、

子供らしさが、

明るさが、

無邪気さが、

純粋さが

何度も立ち向かってきて、

私の心を

ようやく溶かした。

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1番近くで

ずっと見せてくれていたんだね。

私の

根深い観念を。

年相応に、いやそれ以上に『できる子になれ』

『賢くあれ』『褒められる子になれ』『そのままでいてはいけない』『常に向上せよ』

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やがて

心でいつでも自分を否定するようになった。

人からは自信があるように見えて、

それは精一杯の虚勢だった。

高すぎる理想と期待は

劣等感をどんどんと蓄積していった。

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私の子ども心は早くに死んでしまった。

その亡霊がずっと私を見つめていた。

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私はその子ども心を迎えに行って、

これからはずっと一緒にいるからねと

そっと両手に包んで

今に持ち帰ってきた。

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それからのち

私は娘の子どもらしさを笑うことができた。

感情的に怒らずに

杓子定規な考えに当てはめることなく

一緒になって笑うことができた。

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私の子ども心が癒された瞬間だった。

私の人生にとってとても大切な瞬間だった。

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子どもたちは

私、ではない。

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子どもたちは私と同じ傷を負うべきではない。

私の願望や、観念を押し付けるべきでもない。

共に遊び、悩み、時に話し合い、そうして寄り添いながら、距離を保ちながら、一緒に成長していく。

誰とも比べず、

尊重し合いながら、

やれることをやって、

生きていく。

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高望みせず

等身大でいい。

喜びを分かち合える余裕を持っていればいい。

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私は幼い頃に子ども心を置いてきた。

だけれども決して

両親を恨んでいない。

両親は私にできる限りのことをしてくれた。

でも、それがただ

私に向いていなかっただけのこと。

そして、

私にはこの学びが必要だったというだけのこと。

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40年かけて

私は

幼い頃の私に会いに行った。

いろんなことを聞いた。

傷ついたこと、やりたかったこと。

してほしかったこと。

我慢したこと。頑張ったこと。

泣きたかったこと。

いつも無理をしていたこと。

虚勢を張っていたこと。

弱音を言いたかったこと。

手を繋ぎたかったこと。

お姉ちゃんじゃない日もほしかったこと。

悲しかったこと。

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いっぱい経験したね。

たくさんの感情を持ち帰ったね。

すごいよ。

とってもすごくてえらくてかっこいいよ。

抱きしめてあげる。

さあ、おいで。

私ね、あなたのこと理解できたよ。

本当に大変だったね。

これから先もまだまだいろんなことあるんだけど

でも、大丈夫。

40歳になったあなたは、

幼いあなたのおかげで

癒された。

あなたがいてくれたから

感じることができた。

さまざまなこと。

一つ一つがかけがえのない思い出だよ。

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誰も悪くない。

あなたも、わたしも、周りの人たちも。

すべて。

教えてくれたことすべてが

わたしの

大切な宝物。

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さぁ、新しいスタートだ。

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