【口コミ】安野光雅『あいうえおの本』は大人が読んでも感動する絵本である。家宝になるおすすめの1冊。

【口コミ】安野光雅『あいうえおの本』は大人が読んでも感動する絵本である。家宝になるおすすめの1冊。

こんにちは。子供の頃から本だけは好き。さきち(@aoopena)です。

 

今回は、ひらがなを覚えたての子供にはもちろん、大人にもぜひ読んで欲しい絵本の紹介です。

本のタイトルは、「あいうえおの本」です。作者は安野光雅さん。

有名な本ですので、知っている方も多いかもしれません。

 

百聞は一見にしかずで、見てもらうと本のすごさは、すぐにわかります。

この世にこんな素晴らしい絵本がある!

そのことをできるだけ多くの人に知ってほしい、という謎の使命感に燃えて、この記事を書いています(笑)

 

 

では早速スタート。




「あいうえおの本」作者 安野光雅さん

「あいうえおの本」の作者は、安野光雅さんといいます。

1926年、島根県の津和野町生まれです。

 

私は島根県に住んでいたので、とても親近感があります。

津和野という場所は、島根県の南西部、山口県との県境にあります。

街並みが美しく趣があるため、「山陰の小京都」とも言われています。

 

安野光雅さんは、1974年に、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞されたのをはじめ、海外の賞も、とてもたくさん受賞されています。

国内はもちろん、世界的にも有名な画家・絵本作家です。

あいうえおの本

あいうえおの本

「あいうえおの本」は、1976年2月に発行されています。

すでに初版から40年以上が経過しているにもかかわらず、中身が色褪せずに、むしろさらに輝きを放っています。

あいうえおの本 中身について

本の中は、「あ」から始まり、「ん」まで、ひらがなの一文字一文字を紹介する内容です。

見開きで、左側のページに木目調の文字の絵、右側のページに、そのひらがなの一文字を使った食べ物や生き物、道具等を挿絵で表しています。

例えばこのような感じです。

あいうえおの本 安野光雅

写真で見ても、そのすごさ・素晴らしさは伝わると思うのですが、実際に本を手に取って、直接絵を細部まで見ると…

本当に「もの」がリアルな像として浮かび上がってきます。

あいうえおの本

焼き芋を包んでいる新聞紙。文字までものすごくリアルです。

驚くほど手が混んでいる

さらに驚くのが、この中心の絵を囲っている枠のような部分です。

この枠の絵にも、ひらがなの一文字を使った植物や動物、虫や…私たちの周りにある身近なものなどが描かれています。

例えば「か」

あいうえおの本 安野光雅

中心の絵は、蚊取り線香と蚊と鏡です。

あいうえおの本 安野光雅

蚊がちゃんと死んでいる…(笑)

下の絵↓をよく見てください。

あいうえおの本 安野光雅

周りを囲っている黒い部分の絵には、

かい、かき、かぎ、カタクリ、かたつむり、カタバミ、かに、カブトムシ、カマキリ、カメムシ、カメレオン、かも、カラスのえんどう

といった絵が隠れています。

いくつか探せたかな?

 

こういったちょっとした遊びで、一つ一つ絵の中から「もの」を探すのも、とても面白いですよね。

細部の絵も、すごく丁寧に描かれていて、どこを見ても本当に美しいです。

 

『あいうえおの本』のすごさ

あいうえおの本

対象は「幼児~おとなまで」と書いてあります。

この絵本のすごさ・素晴らしさは、本をめくるととすぐに感じることができます。

先に紹介したように、この絵本は「ひらがなの文字」と「挿絵」だけで構成されていて、ストーリーなどはありません。

 

だけれども、「ひらがな一文字」で、どれだけのことが表せるか感じることができます。

また、そこに自分なりの物語を感じることもできます。

何も文章がないからこそ、創造性が広がる気がしています。

 

あなたは、この絵本からどんなことを感じるでしょうか?(●^o^●)

 

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あいうえおの本 まとめ

この絵本が発行されてから、すでに40年以上が経過しています。

この時代の40年と言えば、ものすごいスピードで社会が変化してきた時代ですよね。

 

人のものに対する価値観も、働き方も、子育ても…

様々なことに合理化が進んで、無駄なものは削ぎ落とされていく時代です。

安野さんがこの絵本を作ったときの時代とは、ほとんど別の社会が出来上がっている、と言ってもいいかもしれません。

 

それなのに、この絵本を読むと、「人間が本能的に良いと感じるものは変わらないのではないか」と言う気がしてきます。

安野さんが、この絵本で、ひらがなの文字を木目調で描いたことには、そういった「普遍的な物の美しさ」を表しているように思います。

あいうえおの本

 

私たち日本人が、なんとなく「木でできたもの」に惹かれてしまうように、変わらずに愛され続けるものがあることその魅力をこの絵本で表現しているような気がします。

 

情報がたくさんありすぎて、何がよくて何が悪いか自分で判断することなく…日々が過ぎていってしまうこともあります。

そんな時代だからこそ、自分がどんなものからどんなことを感じるのか。

「直感力」を大切にしたいと思う今日この頃です。

 

絵本は、大人にも気づきをたくさん与えてくれます。

でもこの文章のない絵本が、これほどたくさんのことを教えてくれるとは思いもしませんでした。

 

娘は、この絵本から何を感じ取ってくれるかな?とっても楽しみです。

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