我が子に心雑音?生後10日で【心室中隔欠損症】と診断された娘の話

我が子に心雑音?生後10日で【心室中隔欠損症】と診断された娘の話

こんにちは。さきちです。

 

今日は、ずっと書きたかったけど

勇気が出せずになかなか書けずにいたことを書いてみようと思います。

 

<先天性心疾患のお子さんをお持ちの親御さんや、

心室中隔欠損症と診断されて不安なご家族の方・ご本人に届けばいいなと思っています>

 

*このお話はあくまでも、娘の場合です。

同じ病気でも経過はそれぞれだと思いますのでその点ご留意ください。

また、私は医療従事者ではなく、

一人の親として娘をみてきた経験から、記事を作成しております。

文章中に、至らぬ点があるかと思いますがご了承ください。

 

【関連記事】

娘が心室中隔欠損症。自然閉鎖は?1歳7ヶ月現在の経過をまとめてみました。

【コツがあるよ!】小さな赤ちゃんに粉薬を飲ませる方法について紹介します。

心室中隔欠損症




心室中隔欠損症と診断されるまで

初めての出産を終え、

特に問題もなく入院生活4日目となりました。

出産についてはこちらにまとめました

☞【体験レポ】里帰りしない!鳥取で初めての出産・育児を乗りきった話

 

入院中、母子ともに健康上特に指摘を受けることもなく平穏に過ごしていました。

 

明日いよいよ退院する!という日の前日に、

小児科医の先生による赤ちゃんの検診がありました。

 

それまで何事もなく過ごしていたので

検診もすぐに終わるはずでした。

 

ところが・・・

退院前の検診で心雑音

小児科医の先生がやって来て

娘の小さな胸に聴診器を当てました

 

「・・・」

 

先生が無言で

しばらく胸の音を聞いています。

 

「・・・もう一度・・・」

 

一瞬、不穏な空気が流れました。

 

私はこの時点で

「あ、何か問題があるな」と直感的に感じました。

 

「心雑音があります」

と先生はおっしゃいました。

 

同行していた看護師さんも少し驚いた様子でしたが

心配そうにわたしを見つめます。

 

「現時点では、赤ちゃんの全体の状態から

重症とは思われませんが、

ただ・・・大きな病院で、一度見てもらう必要があります

 

わたしは、

「心雑音」から急に「大きな病院へ行く」

という話の流れが理解できずにいました。

 

「心雑音というのは、どういうことですか」

と、かろうじて質問しました。

 

「心雑音があるということは、

心臓に何らかの異常があると思われます。

おそらく心臓に穴があいてると・・・考えられます

 

はじめて、

事の重大さがじわじわと胸に押し寄せてきました。

 

「また後で、大学病院への紹介など、取り次ぎますからね」

と看護師さんがおっしゃいました。

 

わたしはどこかで

「大丈夫なんですよね?」と聞きたい衝動に駆られましたが

こわくて、とても聞けませんでした。

 

先生と看護師さんが部屋を去った後、

赤ちゃんと2人きりになった瞬間に、ポロポロとなみだがこぼれました。

 

「ごめんね。健康に産んであげられなくて」

 

赤ちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

 

退院

しかし、現段階では産婦人科でできることは限られていて

・呼吸も苦しそうではない

・顔色も良く、ミルクが飲める

などの全体から判断して

次の日、一緒に退院できることになりました。

 

産婦人科の方が、大学病院へ取り次いでくださり

それから5日後に、大学病院へ行くことになりました。

大学病院へ行く

本当なら、生後1か月を過ぎるまでは

おうちでお母さんと一緒にゆっくり育てられるはずの赤ちゃん。

なのに

わたしの娘は生後10日で、外出しなくてはならない。

 

しかも初めての外出が大学病院なんて・・・

かわいそうに。

 

泣きそうになる気持ちをこらえて

主人と娘と大学病院に行きました。

 

退院してからの5日間で、娘の病名は把握していました。

おそらくこれだろうと・・・

 

診断名は心室中隔欠損症(VSD)

小児科の先生は娘の胸に聴診器を当て、簡単に心エコーをしました。

 

エコーをするのに

赤ちゃんを眠らせなければいけなくて

授乳をして

しばらく寝かしつけの時間がありました。

 

エコーをすると、心臓の血液の流れがわかります。

 

娘の心臓にはやはり穴が開いていて

血液の逆流が起きていました。

 

この逆流が心臓に負担をかけており、心臓の一部が肥大していました。

 

病名は「心室中隔欠損症」

穴の大きさは3~4㎜ほどではないかと

説明されました。

*重症度でいうと中程度自然閉鎖するかどうかはわからない

 

心肥大が良くなるように

不要な水分を体から排出するため利尿剤が処方されました。

診断をうけて

はっきりした病名がわかってよかった

という気持ちと、

 

「子供が病気である」

という現実を突きつけられて・・・

 

とても複雑な気持ちでした。

 

先生からは、

・おっぱいをしっかりあげて、

・体重をふやしてあげること

・手術が必要になるかどうかは、まだわからない

・一度、精密な検査をする必要があること

・時期が来たら、シナジスという特別の注射をすること

などの説明を受けました。

必要な検査

精密な検査というのは、

・心エコー

(赤ちゃんでも大丈夫な睡眠薬を飲み、眠った状態でしっかりエコーをする)

・心電図

・レントゲン

です。

 

これらの検査は、

初日とは別日に行いました。

 

一番大変なのが心エコーで「眠った状態」でないとできないため

睡眠薬を飲ませて、授乳して、しっかり眠らせる必要があります。

 

わたしたちの場合、

検査を待っている間に娘が起きてしまって・・・

 

再度、睡眠薬を追加して授乳して・・・眠らせ、ようやく終わりました。

 

眠らせる作業も含めて心エコーだけで1時間以上かかりました。

へとへとです。

その後の経過

生後1か月

精密検査を終えて、先生が言うことには

・最初に診たときよりも心肥大はよくなっている

・すぐ手術をしなくてもよい

・このまま、経過をみていきましょう

ということでした。

 

とてもホッとしました。

 

手術をすれば、完治できる病気ではあるものの

一度心臓を止めて行うため、やはりリスクはあります。

そして体に傷も残ります。

 

必要なら手術しようと主人と覚悟をしてはいましたが

しないで良いのならばそうしたい、とも思っていました。

 

1才半となった現在も手術はしていません。

1才の経過

1才を過ぎて、2度目の精密検査をしました。

 

それまでは、毎月定期検診を受けて経過をみてもらいました。

 

身長・体重も順調に増えていて、発達も問題なし。

 

心臓の穴も約2㎜程度にまで小さくなっていました。

 

しかし、相変わらず穴は開いていて

利尿剤も微量ですが服用を続けています。

 

これからも定期検診で経過を見守る必要があります。

 

1才半(現在)

今月1才半になった娘は、元気いっぱいです。

 

心臓に穴が開いてると感じさせないほど、めちゃくちゃ活発です。

 

その姿を見る度にうれしく思います。

 

心配で心配で、夜中に何度も息をしているか確認していた頃に比べれば

気持ちはだいぶ楽になりました。

 

それでも

やっぱり体調が悪いときは、とても心配になります。

 

心臓に負担かけちゃってるかな?と普段より、よく様子をみて見守る日々です。

心疾患の子を持つパパ・ママから

娘が今月、1才半の誕生日を迎えて

自分のの気持ちをTweetしたところたくさんのメッセージをいただきました。

 

とってもとーっても嬉しかったです。

今回、この記事を書こうと思ったのも

これらのコメントにたくさんの勇気をもらったからです。

 

娘と同じ病気の方が大きくなられてコメントを下さったり、

同じ境遇の方がメッセージしてくれたり。

 

コメント欄を見るだけで

もしかしたら、わたしと同じように勇気をもらえる人がいるかもしれない!

と思いました。

 

心室中隔欠損症ですが、無事に出産して子供もいますよ!

と教えてくださった方もいました。

 

心室中隔欠損症の子を育てていますが、元気に大きくなっていますよ!

と励ましてくれた方もいました。

娘ちゃん1才半おめでとう!

とたくさんの方が、お祝いしてくれました。

 

もしも、不安で苦しい人がいたら

このコメント欄を1度覗いてみてくださいね。

自然閉鎖しましたっていう声もたくさんありました。

きっと少し、力が出ると思います。

 

情報を得ること

娘が病気になってから「心室中隔欠損症」について調べる機会がとても多くなりました。

 

不安で不安で毎日ネットで、

同じ病気の子をもつ方のブログを探して、読んで、良いことだけを自分に言い聞かせていました。

 

特に、「多くの事例を知りたい」と思っていました。

 

 

情報はもちろん大事です

でも、ときに不安を煽られることも

あると思います。

 

だから、

信じられる情報を少しだけ手に入れて、あとは、目の前の赤ちゃんをよくみてあげてくださいね。

(ぜんぜんえらそうに言えることじゃないですけど・・・)

 

まとめ

この記事が、ほんの少しでも誰かの役に立てばうれしいです。

 

何かあれば気軽にコメントしてください。

 

ではまたね。

 

 

 

 

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